時の砂

「見せてやればいいじゃねぇか。桃は俺のものだって」

バンダナを外した大河は優しい目をしていて、ちょっとズルい。

細身で色黒の男らしい体つき。

茶色の髪から覗く薄茶色の瞳。

あたしを守り続けてくれる、筋肉質な腕。


自分の太ももを這う大河の舌に、桃の鼓動が高鳴った。

顔を真っ赤に染め、大河に身を任せる桃に、周りの男達は深いため息をつく。

大河は満足気に桃の顔を見つめると、口の端を上げて笑った。

「いつかお前の全部を俺のものにするからな」

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