《短編》幼馴染のその後に
『―――おっじゃま♪』



本当に、お邪魔だと思う。



『…って、どしたの?!』


あたしの姿を見た七海は、目を見開いていた。


そりゃそうだろう。


だってあたしは、ボサボサ頭にパジャマ姿。



「…風邪みたい。」


それだけ言い、ベッドに腰を下ろした。


飲んだ薬と、おでこに貼ってある冷えピタのおかげで、少しは楽になれた。



『…何でソレ、早く言わなかったの?』



いや、あなたが言う隙を与えなかったんじゃないですか。


だけどあたしは、言葉を発することすら面倒で。


そのまま大の字になって、ベッドに寝転がった。



『…やだ、あたしにうつさないでよ?』



ソレ、病気の親友に言う台詞だろうか?


七海は勝手知ったるように、あたしの部屋でくつろいでいて。


まぁ昔からだし、あたしも何も言わないけど。


だからこそ、あたしもこんな格好のままなんだ。



「…てゆーか、今日はまた、どの様なご用件ですか?」


まるで他人事のように、顔だけ七海に向けた。


持ってきたお菓子を机に広げ、七海は口を開く。



『…いや、最近さぁ。
美咲の様子が変だと思って。』


「―――ッ!」



ドッキーン!


まさに、こんな感じ。


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