きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
〜土方side〜


ドタドタドタドタ


部屋で仕事をしていると物凄い勢いで誰かが走ってきた。


「走るんじゃねぇ!「土方副長。失礼します。」


俺が叫ぶと同時に隊士が声をかけてきた。


「おう。どうした?入れ。」


「失礼します。宮下さんが芹沢局長に連れて行かれました。」


ゼェハァと肩で息をしながら隊士が告げた。


「なん・・・だと?どこに?」


俺は焦る気持ちを押さえて隊士に聞いた。


「あまりよく聞こえなかったのですが、芹沢局長は宮下さんに『酌をしろ』とおっしゃっていたので、おそらく芹沢局長の部屋ではないかと・・・」


バンッ


俺は机を叩いて立ち上がった。


「よく知らせてくれた。お前はもう戻れ。」


「はい。失礼します。」


隊士が出て行き、俺も芹沢の部屋へと走り出した。


「華、無事でいろよ・・・」



〜土方side・END〜




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