きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「華、大丈夫か?」


突然、こちらを振り返ったかと思うと私の肩に手を置きながら土方さんが言った。


「あ、はい。少し怖かったですが、土方さんが来てくださいましたし、もう大丈夫です。」


土方さんが物凄く心配そうな顔をしていたので、私はこれ以上、心配をかけさせないようにニッコリと笑いながら言った。


「そうか。」


「あ!私、洗濯物を干している途中だったんで、行きますね。」


私は洗濯物を干しいてる途中だったことを思い出し、慌てて芹沢さんの部屋を出て行こうとした。


「華。洗濯が終わったら俺の部屋に茶ぁ持って来てくれ。それで今日はちと俺の仕事を手伝ってくれ。」


部屋を出て行こうとした私に土方さんが言った。


「分かりました。おいしいお茶を煎れて行きますね。」


私はそう言うと、洗濯物を干すため、中庭へと向かった。



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