きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「今まで、十分やってくれてるんだ。大丈夫だ。それに医学の知識があるのは華と山崎しかいねぇんだ。」


山崎さん・・・


前に土方さんに紹介してもらった人だな。


「山崎は監察の仕事が忙しく、屯所にいねぇことが多い。だから華が適任だ。」


「分かりました。私でよければ、やらせて頂きます。」


私は今までと変わらないことなら・・・と思い、救護班の責任者を引き受けることにした。


「一応、女中兼隊士と言う形になるが、今までと一緒だ。細かいことは気にする必要ねぇ。」


私も壬生浪士組の一員になれるんだ。


「分かりました。」


私はニッコリと笑って返事をした。


「話はそれだけだ。時間取らせて悪かったな。」


そう言うと土方さんはまた机に向かってしまった。


「いえ。お休みなさい。」


私は土方さんの背中にそう言うと寝るための布団をはくことにした。


「ゆっくり休めよ。」


布団をひきおわり、寝ようと思ったとこへ土方さんの声が聞こえた。


「はい。」


今日は幸せな夢が見れそうだな。




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