きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「おう、華。朝ご飯の片付けが終わったら、一度部屋に来てくれ。この前は顔合わせだけだったし、もう一度、山崎に会わせるから。」


救護班の責任者となった翌朝、ご飯を持って行った時に土方さんに言われた。


「分かりました。急いで片付けて行きますね。」


私はそう返事すると、食事の用意に戻った。


山崎さんか・・・


この前は挨拶しただけだったし、普段、屯所で見かけることもないし、どんな人なんだろう・・・


確かご実家は大坂で鍼灸医をされていると聞いたけど。


私は山崎さんはどんな人だろうと考えながら仕事をしていた。


一緒に仕事をしていくんだから、総司や平助くんみたいに仲良くなれたらいいな。


考え事をしていても、手はいつもより早く動かし、急いで片付けを終わらせると土方さんの所へと向かった。




< 135 / 187 >

この作品をシェア

pagetop