きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「土方さん、宮下です。」


「入れ。」


私が部屋の中に声をかけると土方さんから返事があった。


「失礼します。」


部屋に入るとすでに山崎さんが座っていた。


「お互い挨拶は済ませてるが、改めて。山崎は監察方が主だから、救護班は華に任せる。華のだけじゃ足りねぇ時は山崎、手伝え。」


土方さんが軽く説明してくれた。


「改めまして。宮下華です。山崎さん、よろしくお願いします。」


私は山崎さんに挨拶した。


「宮下、よろしゅ〜。何や、山崎さんやったら他人行儀やなぁ。せっかく、同じ仕事をするんやさかい、気軽に烝て呼んでや。」


山崎さんは人懐こい笑顔で行ってくれた。


「ちなみにわいは皆の事も名字で呼んどるさかい、宮下て呼ぶわ。」




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