きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
「おお。まぁ、山南さんも座ってくれ。」


近藤さんが山南さんにも座るよう促す。


「さて、トシ。話とは何だ。」


近藤さんの顔が少し強張っている。


恐らく、俺が山南さんも呼んできた時点で、近藤さんには何の話か分かっている筈だ。


「芹沢局長を始めとする、芹沢一派についてだ。」


山南さんの手前、一応、俺は「局長」を付けた。


「芹沢先生方の?」


「・・・」


山南さんにはまだ、松平公からの話を伝えていなかった為、何のことだ?と言った感じだか、近藤さんは「やはり・・・」と言った感じで顔を渋くした。




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