きみ、いとほし〜幕末純愛抄〜
意外にも気づかってくれたのは土方さんだった。


「なんだ。トシにはバレてたのか。よし、酒を用意しろ。今晩は飲むぞ〜!」


近藤さんは意気揚々と皆に言った。


「華。」


突然、土方さんに呼ばれた。


「はい?」


「いいか。ここのやつらの飲む量は普通じゃねぇ。酌を断りにくくなったら俺に言え。無理するんじゃねぇぞ。」


私の頭をポンと叩きながら土方さんは笑った。


ドキン・・・



えっ!

今のドキンは何。

いやいや。

あの怖い土方さんが笑ったからびっくりしただけだよね。

うん。そうだよ。


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