苺、


ガララッ――


教室のドアを開け、中に入る。


「えっと~俺の席は…」

「あたしは…後ろから2番目だ!」

「俺、お前の前だ」

「え…あ、ほんとだ」


山野と矢谷だもんね。
そりゃ並ぶこともあるか。


とりあえず、自分の席についてカバンを置く。
なんか処置にから色々ありそうな気がするのは気のせい…?
というか、もうあってるよね。



すると、肩をとんとんと叩かれた。


「ねぇねぇ!前、どこ中だった?」

「あ、あたし西中だったよ!」

「そうなんだ~。あたしは東中!入試のときにいたの、覚えてない?」

「へ?」

「ほら、消しゴム拾ってもらったの、あたし!」

「あぁ!あの時の!?」

「よかったぁ~!忘れられてるかとハラハラしたよ。あ、名前まだだったね。西野里桜。里桜ってよんで?」

「あたしは、山野由南。由南でいいよ~」


さっそく友達できちゃった感じだよね!
初日が大事だもんね。


「由南ぁ。お前なんかお菓子もってね~?」

「持ってるわけないじゃんか!」

「俺、朝飯食ってきてないんだよなぁ」


「あ、あたしチョコ持ってるよ!はい!」

「まじで?ありがとな!…俺、矢谷澪。お前は?」

「西野里桜!なんか響き似てるね~!」

「だな!これならよろしくなっ」



里桜、人見知りとか全然しないタイプだなぁ。
あたしだったら知らない人に貸せないもんな。
見習わないと!


そんなことを思っていると先生が入ってきた。
< 3 / 3 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop