会長×会長☆俺、副会長。
「どうしたの、大木」

「ごめん、会長」

会長の声でふと我に返った。

そういえば昔は会長じゃなくて
“みーちゃん”って呼んでたっけ…
今となっては過ぎた話。
小学校1年生から2年生の頃だ。

「私の話聞いてる?」

「ん?」

「だから、明日は鈴木を
 休みにしてやろっかなって」

「いいんじゃね?」

「あっ、それだと元会長の言いなりかあ」

何かと今日の話題に上るな、元会長は。
少しだけ目障りに感じる。

「会長の生徒会だし、
 思ったとおりにやればいいだろ。
 休ませるも作業させるも
 美晴会長の自由だ」

さりげなく“会長”の前に彼女の名前
(しかも下の名前)を入れてみた。

決して“みーちゃん”と呼びたいとは
もう思わないが。


どっちにしろ気付かないだろうな。
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