イジワルな俺様の秘密ライフ


ごちゃごちゃと絡まる思考に、

私はどんどん混乱して。



「おい……っ」



慌てた大地の声がぼんやりと聞こえたけど、

どうしたらいいのかわからない。



ぐるぐる回る思考と心はもう飽和状態で。

溢れたそれは、

私の目から、涙というかたちになって現れた。



流れた涙には気付いていたけど、

ぬぐう余裕はなかった。



わけもわからないまま、どんどん溢れて、


声もあげずに涙を流した。



突然目の前から海翔様の顔が消え、

驚いて上を見上げたら、

大地が海翔様の胸ぐらを掴んで引き上げたのだとわかった。



< 102 / 290 >

この作品をシェア

pagetop