イジワルな俺様の秘密ライフ


教室中の視線が一気に加熱したのを、全身でひしひしと感じた。



皆の言いたいことはわかっている。



『今朝会えなかったから』

『心配した』



この2つの言葉、一見普通に見えるけれど、

海翔様が繰り出すことで、それは全く違う熱を帯びる。



きっと皆の心の中を支配しているのは、

『今朝会えなかったって、どういうこと……?

なんで海翔様がこんな女を心配するの……?』

だと思う。



そして私の目の前に立つ爆弾投下王子は、

私にだけ見えるような、爽やかな鬼畜スマイル。



わざとだ。


絶対わざとだ。


こういう針のむしろ状態にしたくて言いやがった、確信犯だっっ!!



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