イジワルな俺様の秘密ライフ


膝を抱えて身を小さくし、嗚咽を堪える。



チャイムの音が幾つも過ぎ去っていくのを、何処か遠い場所で聞いているみたいに感じていた。



「はぁ……」



結局午後の授業を全てサボってしまった。



カバン……教室にいかなきゃ……



せめて財布とケータイくらいないと、帰るに帰れない。



ノロノロと立ち上がったとき、史料室の扉がガラリと開いた。



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