イジワルな俺様の秘密ライフ
「ん、まぁ……」
歯切れの悪い大地を見ると、
片側の頬が赤い。
「大地……どうしたの、頬」
私の言葉に、大地はわざとらしく顔をそむけた。
赤い頬が見えないように。
「何が? 別に? 何のことだ??」
「バカ大地。余計に怪しいっつーの」
ナツに小突かれ、大地は気まずそうにぽりぽりと頭を掻く。
「バカなんだよ~コイツ。
海翔さまに『アヤを泣かせんじゃねぇ』って殴りかかってさ。
敵うわけないじゃんねぇ?」
ね? と首を傾げたナツに、大地がくってかかる。
「おま……言うなよナツ!!」
「どうせ明日には広まってるもん。
他の誰かから聞く前に事実を話してあげた方が、アヤにとっていいし」