イジワルな俺様の秘密ライフ
「ブレませんから!」
「それはわからないんじゃない?
俺、誘惑しに会いに行くつもりだし」
あくまでも爽やかな雰囲気を崩してはいないけど、
……キャラ、変わってません?
というかまさかの海翔属性じゃないですよね、シュウさん!!
心の叫びも虚しく、シュウさんはにこやかに微笑みながら、扉に手をかけて退室しようとした。
そこでくるりと振り返り、私に向かってバイバイと手を振る。
「じゃあこのあとも頑張ってね。
俺以外の奴になびいちゃ嫌だよ?」
「なびきませんっ!!」
あははと軽快な笑い声を残し、シュウさんは保健室を出て行った。
つ、つかれる……
もちろんそのあとも告白のオンパレードは続き、
正直提案を断ったのは失敗だったかな、と一瞬だけちらりと脳裏をかすめたのは内緒だ。
結局その日は、一時間目どころか、午前中丸々授業に出席することが出来なかった。