イジワルな俺様の秘密ライフ

「大、袈裟、なんかじゃ、ないよっ！

すごい、よ、海翔、プロに、なれる、んじゃ、ない!?」


そう言いながらも、スプーンはせわしなくお皿と口を行ったり来たり。



ちょっとはしたないけど、

だって海翔の料理がこんなに美味しいなんて！



その感動も今ここで海翔に伝えたいんだもん。

黙ってなんかいられない。



「……食うか喋るかどっちかにしろ。

何言ってるのかさっぱりわからん」



そう言いながらもちょっと、満更でもなさそう？


ふふっ、聞こえてんじゃん。



「だから、海翔の、オムライス、マジで、おいひい、んだって！」


「……食うか喋るかどっちかにしろって言ったろ。
にやにやするな」



でもちょっと意外。

てっきり『俺様が作ったんだから当たり前だろ』とか言うかと思ったのに。


なんだかおかしくって、ついにやにやしちゃう。

それに作ってくれて嬉しいから。



「でもまぁ……おまえの料理の方が俺は──」


「あー美味しかった！

ご馳走さまー!!」



「ってオイ、聞いてるのか？」


「へ？　何が??」