イジワルな俺様の秘密ライフ
なんだなんだ、何でシカトすんだよ、ゴラァ!!
いやでも今重要なのはそれじゃない。
「ねぇ……この寮、私しかいないの……?」
ナツの話だと、男子は住んでるといってたはずなんだけど。
「お前が来ることになって、みんな他の寮に移った」
「私……?」
訳がわからず首を傾げる私に、海翔様はイライラしたように私を見下した。
いや、見下すつもりはないのかもしれない。
……恨むぜ、この身長差。
そんな私の胸中を知ってか知らずか、呆れたような声で、海翔様は懇切丁寧に教えはじめた。
「この寮には元々、男しかいなかったんだ。
だけど新入生の女の子が寮に入ることになった。
他の寮はここよりも大きくて、女の子一人じゃ物騒だ。
だから女の子をこの一番小さい寮に入れて、男どもは他の大きな寮へと移った。以上」
……や、やれば出来るじゃねぇか。かみあう会話。
「お前、途中からわかんなくなったな?」
う。