イジワルな俺様の秘密ライフ
キョロキョロしていた視線を戻そうとした刹那、
どんっと何かにぶつかる。
「わぶっ」
またしても可愛らしさのカケラもない声をあげ、鼻を擦りながらぶつかったものを見ると、
さらさらと真っ白な砂になりかけてる風の
大地だった。
「ちょ、ナツ、大地が砂になりかけてる!!」
慌てふためく私と、燃え尽きた消し炭みたいな大地をチラと横目で見たナツは、
深い溜め息をついた。
「そろそろ大地も現実を見るべきなのよ」
ナツの言葉に引きずられるように、大地はフラフラと歩き出した。
「キス……キス……」
サッサと先陣を切るナツの後ろを、大地はブツブツと呟きながら昇降口へ消えていく。
その後を追うように続く私。
うざったい告白に「断る」を連発しながら、昇降口にてローファーを入れようと、靴箱をパカッと開けたとき、
ドサドサドサドサーッと何かが落ちてきた。