イジワルな俺様の秘密ライフ
スクランブル恋愛模様
な、なんて古典的な……!!
青春の甘酸っぱい一ページを彩る、いわゆるラブレターというやつですね!
告白合戦のようなこんな状態じゃなければ、普通に嬉しいはずなんだけどなぁ……
このままここに捨て置くわけにも、無視するわけにもいかないから、ひとまず拾い上げ、ふと気付く。
『修造』
差出人の達筆な字が目に飛び込んできた。
シュウさん……?
散らばった手紙をかき集める手がその一通に伸びた、のだが──
「何コレーッ!!」
手当たり次第に掴んで、差出人を見る。
『修造』『修造』『修造』『修造』……
手伝ってくれていたナツの手も止まって私を見ている。
ナツの手にある手紙にも『修造』の文字が見えた。