イジワルな俺様の秘密ライフ


輪ゴムでくくられたそれから一通手にとったとき、大地が思い出したように言った。



「そういやさっき、アイツ来てったけど、途中で会ったか?

探してたようだから、狂言部の人んとこ行ったって言ったんだけど」



「なにそれ知らない。

ってかなんで狂言部の人んとこ行ったなんて教えんの、アホ大地!」



私より先に、ナツが大地にくってかかった。



……ってかアイツって誰。



「ああ、ナツがトイレ行ってたときだからな。

ってか、なんでお前にそんなこといちいち話さなきゃならないんだよ。

しかもアホってなんだアホって!」



いきり立つ大地に、ナツはスリッパを振りかざす。


ナツ……学校備品とはいえ、なぜここに来客用スリッパが……?


「バカ大地!

海翔様にそんなこと言ったら、狂言部の人が何されるかわかんないじゃん!

そんなことも頭回んないの、アホバカドスケベ大地!!」


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