イジワルな俺様の秘密ライフ
「何回もメールしたんだけど」
「そ、そのようですね」
「行きたくない人のところまで探しに行ったんだけど」
そっか、狂言部に入りたくない海翔からしたら、シュウさんは鬼門なんだ。
「ひとまず元気そうで良かったよ」
顔は笑っているのに、
周りの空気は真空状態ですけどっ!!
気温も一気に氷点下になってますけどっっ!!
えへへと笑って誤魔化すと、海翔は微笑んだまま溜め息をついた。
「まぁ、良かったけど。
何事もないみたいで」
そう言えばこの昼休み、告白を誰一人言ってこない。
「実は飽きたんじゃない?」
ポソッと海翔に言ってみると、
「それはないと思う。撤退するには早すぎる」
と言われ、
そんなもんかな?と思った。
でも、嫌々だったもんな。
それとも私みたいなんじゃ、海翔とすぐ別れるとか思われてんのかも。
まぁでも何だっていいや。
願わくば、この平和が続くといいな、なんて
にへらっとした私を、周りが気味悪そうに見てた。
たった一人を除いて。