イジワルな俺様の秘密ライフ
いくらなんでも、
心配しすぎ、過保護すぎってやつじゃないだろうか。
そうは思っても、手を振り払えはしなくて、
握られた手を見つめながら、うつむいて歩いた。
そうすることで、髪が顔を隠してもくれるから。
寮に着くと、手が離れていった。
代わりに頭の上に手が載せられる。
ぐいっと掴まれて動かないように固定され、真正面に顔を向けられた。
そして自分も同じ高さにまで顔を下げ、私と視線を合わせると真剣な眼差しで見つめてくる。
「一人にはなるなよ。
オマエだって一応女なんだから。
帰り道、男に数人がかりで押さえこまれたらどうするんだ。
手っ取り早く既成事実に持ち込まれない保証はどこにもないんだぞ」