イジワルな俺様の秘密ライフ
私より床までの距離は確実にある体をしてるのに、なんで私より早く取れるのと思ったけど、
考えてみたらこのひとは手足が長いんでした、羨ましいぜ、ちくしょう!!
差出人を見て眉をひそめる海翔。
「『修造』……?」
そして思いっきり不機嫌な顔で、封筒を破り開ける。
いや、封されてないんだから、破らずに開けようよ……!
もし手紙入ってたら手紙ごと破けちゃうじゃん……!!
どうせ中はパズルだからいいけどさ。
中から出てきたパズルを見て、海翔は軽く舌打ちをした。
「寄越せ」
床の手紙をかき集めてた私から、全て奪おうとする横暴ぶりに、
私は反抗した。
「やだ」
だってせっかくもらったのに……
どんな絵が描いてあるのか気になるじゃん!!
胸に抱えた私を見て、海翔は大仰に溜め息をつく。
「いいから寄越せ」
もう無理矢理に奪おうとはしないけれど、渡すまで諦めないという気迫を感じる。
何故だかチリッと胸が痛んだ。