イジワルな俺様の秘密ライフ

「オマエの言ってた用事ってこれだろ」


「そ、そーよ、悪い？」


私の開き直りには答えず、海翔の瞳から力が抜け、少し悲しみを帯びる。



「俺と帰るよりも、ソイツからもらったパズルの方が大事だったってことだ」



ポツリとこぼした言葉は小さくて、さっき胸を切なくさせた理由が少しだけわかった気がした。



「海翔……」



そんなんじゃないよ、と言えたら良かったのだけど、

でもあのとき海翔から逃げるようにしたのは事実で。



自分の身の保身を第一にした結果だったから、

なんて言ったらいいのかわからない。



パズルを口実にして、

海翔と一緒に帰ったのちに起こりうる事象に耐えられないと、

逃げ出そうとしたのだから。



『へっちゃら』

って言ったのに。



「どうすればいい？」


「え……？」


「どうすれば、オマエの一番になれる？」





感情が、

爆ぜた。