イジワルな俺様の秘密ライフ


「今日、何か予定あんのか?」



ハムエッグをつつきながら、海翔様がそう言った。



「え…と、荷物のせい……」

「じゃあちょっと付き合え」



予定を訊いたんじゃないのかい!!



おもいっきり睨み付けてやったが、海翔様はどこふく風。



く や し い 。



「忙しいんだけどな~」



「付き合え」



有無を言わせずにそれだけ言うと、さっさと食べ終えて立ち上がる。



「9時には出るぞ」



その言葉に返事する代わりに、

わざとらしく、溜め息を何度もついてやった。




――――――――…


「わーい!おごり?おごり??ねぇ、おごり??」


「黙れ」



私は有名な遊園地に来ていた。



しかもちょっとお高いというのに、海翔様がチケットの支払いをしているのを見て、私は気を良くし……ってこれデジャヴ??



「でもなんで遊園地?」



その答えは返って来なくて、その代わりにわざとらしく顔を背けた海翔様は、

「あれでも入るか」

と指をさし……て……



「無理無理無理無理無理ッ!!」



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