イジワルな俺様の秘密ライフ
イタダキマスはお行儀よく
絡められた指は強く、当分離してくれそうもない。
繋ぐ意味。
ひょっとしたら、と思う。
でもそんなばかな、とも思う。
わからないから苦しい。
でもわかったらもっと苦しいかもしれない。
だからわかりたくないとも思う。
それでもわかりたいとも思う。
ただ、そのぬくもりが優しいから、
私は何も言わずにおとなしく、繋がれた手を握り返していた。
「腹減ったな」
という海翔様の言葉に返事するよりも早く、私のお腹が同意した。
グウゥゥウと乙女らしからぬ大きさ。
ぷ、と吹き出した海翔様を睨み付ける。
聞こえなかったフリくらいしろ!!
とやや無茶な気持ちを込めて。
「こぇえ。そう睨むなよ、俺は食いモンじゃねぇ」
「どうかな……意外とうまいかもよ……」
ふふふと笑ってやったら、
「どんだけ腹減ってんだよ。目が据わってるぞ」
と気味悪がってた。
なんだかこの二日間の仇をとった気分で、ちょっと気持ちいい。