イジワルな俺様の秘密ライフ


どうしよう、やっぱり謝っといたほうがいいんだろうか。


いやでも何に謝ったらいいんだろう。


……全てに?


そうか!
飯抜きというのは『生命活動維持』をやめてしまえという暗喩なのかもしれない。



「生きててごめんなさい」



「は!?」



立ち止まった海翔様に合わせて、私も立ち止まる。



「でもご飯は食べたいです」



なんだろう。

せっかく謝ったのに、

なんか可哀想な子を見るような目付きで見られてる気がする。



「心配しなくても飯くらい食わせてやるよ」



繋いでないほうの手でぽんぽんと軽く頭をたたかれ、

また再び歩き出した海翔様のあとを追うように、私はあわてて歩をすすめた。



いくらも歩かないうちに、海翔様に連れられていったのは、よくテレビとかで見る有名なホテルのレストラン。



三ツ星シェフがどうとか、夜景が綺麗なところでディナーとかいう、ああいうホテル。



何これ、なんのバツゲーム。



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