イジワルな俺様の秘密ライフ
そうでしょうとも。
学園の王子様ですからね、そうそういないでしょうよ。
でも、なんで私?
見合わないでしょうよ!
似合わないでしょうよ!
釣り合わないでしょうよ!!
それに、平穏無事なスクールライフを送りたい。
だから。
「ごめんなさい」
「理由は?」
眉をひそめての低音に、私の肩がびくりと震える。
「理由を言え、理由を」
「だって、まだ会ったばかりだし……」
「時間なんて関係ない。他には?」
「みんなの王子様だから反感が……」
「そんなの俺が蹴散らす。他には?」
「自分の気持ちがわからない……」
「キスまでしといて?」
う、とつまった私に近付く、怖いくらい美しい笑顔。
「俺はお前に決めた。
お前も俺に決めろ」
言葉は唇で塞がれた。