イジワルな俺様の秘密ライフ


お財布の中身を思い出しながら、適当に料理をチョイスする。



金額にビビって、パンとスープとサラダを頼むことにした。



やっぱり昨日の夕飯代は皿洗いするしかないのかも……



オーダーは海翔様が手慣れた様子でコールしていて、私はそわそわと動き回っていた。



ベッドに腰掛けていいのか、それとも身体の沈むソファーに座るべきか、ドレッサーの椅子に座るのがいいのか……



立ってコールしている海翔様をチラチラ見ながら、うろうろすることしか出来なかった。



ルームサービスの料理が届いて、海翔様がテーブルのある椅子に座ったのを見て、

ああそこに座るのかと私も真似をする。



だってこの部屋、無駄に広いんだもん……



でもルームサービスだと、周りを気にしなくていいのが嬉しい。



昨日は食べた心地しなかったから。



ぱくぱくと食べる私を、嬉しそうにみる海翔様。



そう言えば、この部屋だってタダじゃないよね……



とたんに食欲がひいていった私を不審に思ったのか、海翔様から「どうした」という声が聞こえた。


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