イジワルな俺様の秘密ライフ
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寮につくと、呆気ないくらい簡単に、
海翔様の手が私の手からスルリと抜けた。
取り残されたような、置いていかれたような、そんな気分になって戸惑う。
部屋の前まで来たときに、思い出したかのように海翔様が私を振り返った。
「明日、何かされたら俺を呼べよ?」
そして私の返事もきかないうちに、さっさと自室に入ってしまった。
……そうでした。
学園の王子様との下校はかなりの注目の的だったから、
明日からのスクールライフはきっと無事ではすまない。
憂鬱を抱え、私も自室へと入っていった。