イジワルな俺様の秘密ライフ


史料室は私とケバ子だけになった。



ドアの向こう、廊下にはたくさんのケバ子軍団。



逃げられる気はしないけど、目立つんじゃないかと期待した。



誰か気付いて先生に言ってくれるかも!!



淡い希望を持った私に、ケバ子がにじりよった。



「ねぇ、海翔様とはどーゆーカンケイ?」



ケバ子はそう言ったけど、

そんなん私が知りたいわ!!



「あんた、めざわりなんだよね」



私からの返事を待たずに、ケバ子は凄い眼力で睨み付ける。



「『なんにも知りません、私は無害です』なんて顔しちゃってさぁ……

どーやって海翔様に取り入ったワケ?」



そう言われても……


掲示板ごと乗り上げたくらいしか思いつかない。


そしてそれを言ったら絶対……


「ただじゃすまないですよね……」



「え!?海翔様がそんなことするはずないじゃん!!」



慌てたケバ子に、私は不思議に思って彼女の顔をみる。



「タダじゃないって……
海翔様ったら意外にケダモノ……?

だから後腐れなさそうなあんたを……

って、あんた海翔様から金とってんの!?

私なら……」



何の話デスカ。



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