イジワルな俺様の秘密ライフ
へぇ、とケバ子の口から、感嘆のような小馬鹿にしたような息がもれる。
「手合わせとはね……あたしもヤキが回ったもんだ」
……何の話?
手合わせ??
つーか、ヤキって何??
クエスチョンマークだらけの私。
その思考がもれたのか何なのか、ケバ子軍団の一人が呟いた。
「彼岸花のカレンっていやぁ、あの西中の……?
ケンカの跡地に生えてる花が、血で真っ赤な彼岸花のようになるってとこからついた異名でしょ?
あたしたち、凄い人のしたにいたんだねぇ……
あのナツとかっていう女も、気の毒に」
ナ、ナツ……!!
どうしよう、私のせいだ……
「女のケンカかぁ……面白れー」
前言撤回!
コイツのせいだっ!!
あ、でもまてよ?
ナツはいざ知らず、ケバ子はコイツの言うことなら聞くかもっ!!
「海翔様! なんとかしてとめてっ」
お願い……!
願いが通じたのか、海翔様が私の表情を見て少し神妙な顔付きになり、
「花園さん、邪魔されたわけじゃないですから」
とフォローを入れてくれた。