光る道
こうするしか、なかったのか?




何で一人で勝手に決めんだよ…




俺ってそんなに頼りない?




あいつも、あの生活を気に入ってくれてると思ってたのは、俺の思い過ごし?





全身の力が、一気に抜けた・・・





「直人、どうした? 外まで声が聞こえてたぞ。」




ノックして、マネージャーが入ってきた。




「夕希が… 部屋出たんだって…」




思わず言ってしまった。






「そう・・。 それ、僕が頼んだんだ。」




「はっ?」



意外なセリフに、次の言葉が出ない。




「彼女の写真が事務所に送られてきた。 ほとぼりが冷めるまで、しばらく部屋を離れてほしいと頼んだ。」




「でも、あいつは誰にも言われてない、自分で決めたって…」




「うーん・・・ 僕は、これは一時的なもので、また戻ってきてもらうように言った。
でも、もう戻らないと決めたのは、彼女なんだ。
だから、そう言ったのかな。
だけど、最初に出てほしいと言ったのは、僕だ。」




< 115 / 228 >

この作品をシェア

pagetop