光る道

鉛の体

「ねえ、ちょっと痩せた?」




雑誌の取材中、顔なじみのカメラマンに声をかけられる。




「そうですか? 大丈夫っすよ! 次いきましょう!」




テンションを上げて返事をする。





でも本当は、疲れていた…



最近あまり寝てないし、食事もまともにしてない。




とにかく、がむしゃらに仕事をしていた。




最後に休んだのは、いつだろう… 





あいつの事を思い出すのが嫌で、家には、ただ寝る為だけに帰っていた。





洗濯も掃除も、また自分の仕事になったが、やる気が起きない…






「はい! 終了です。お疲れさまでした!!」





順調に進み、予定より早く終わってしまった。





「直人、今日はこのまま帰って、休め。」




マネージャーに肩をたたかれる。





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