光る道
第十章

入院

「おはようございまーす」



更衣室に入り、同僚に挨拶する。




ハワイから帰り、少し心が軽くなっていた。




薫の事を思うと、まだ胸が苦しくなる時もある。




でも彼が頑張ってるんだから、私も頑張ろうと思えるようになってきた。




「さっ! 今日も頑張るか!」




気合いを入れて、挨拶しながらナースステーションに入る。




「あっ!相沢さん、おはようございまーす」



みんな挨拶を返してくれるけど、何かニヤニヤしてる。



なに?・・・





「おはよう、夕希。」




夜勤だった涼子が声をかけてくる。




「あっ。おはよ。お疲れさま。…ねぇ、何かあった? みんなに笑われてる気がするんだけど…」




「あー… ちょっと!」




涼子はそう言って、隣の部屋へ私をひっぱった。




「実はさ、昨日の夜、本田直人くんが入院したんだよ。 うちの病棟に。」




「えぇっ!! 何で? どうしたの?」




あまりの驚きで、声が大きくなった。




「ストレスと疲労で、仕事中に倒れたんだって。」



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