光る道
第二章

家政婦

それから住んでいた部屋の荷物を大急ぎで整理し、数日後に引っ越しをした。



退去期限ギリギリだった。



自分の部屋で荷物を片付けていると



「おっ。やって来たな。」



振り返ると、本田直人がニヤッと笑って立っていた。


「あっ。お帰りなさい。これからよろしくお願いします。」



立ち上がり、頭を下げた。


「…ただいま… こちらこそよろしく」



何故か、照れ臭そうにそう言って、ペコッと頭だけ下げた。




その日から、私たちは本当にたまにしか、顔を合わせなかった。



私は相変わらず不規則だし、あっちも新しいドラマが始まるとかで、忙しそうだった。




でも私は約束通り、仕事の合間をみて、掃除や洗濯をやった。



今までやってた事だから、そう苦にはならないし。



ベランダも広くて、布団も干しやすい。



地下の駐車スペースもゆったりで、私の車も余裕で入る。



ソファーは座りごこち抜群だし、お風呂も広い。




けっこう快適かも・・・ 


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