光る道
「…いや、居てもらって。 会いたいから。」




薫が真剣な声になる。




「でも… 急にいいの?」



「お前だって、急に俺のお袋に会っただろ?
 …ちゃんと挨拶したいんだ。」




「…わかった。待ってる。」




電話を切り、母に話した。



「お母さん… 彼が挨拶したいって…」




遠慮がちに私は言った。




「あら、そう! じゃあもっと、オシャレしとけば良かったわー。」




ウキウキしてる・・・




二人を初めて会わせる私の緊張なんて、分かってないんだろうなぁ…






バタン・・




ドアの閉まる音がして、玄関へ走る。




「おかえりなさい!」



「ただいま!」



二人で微笑みあう。




本当は、抱きつきたかったのに…




「お母さんは?」




「リビングに居る。ねぇ… いいの?」




「いいに決まってるだろ! 良かったよ、今日会えて。」




私の緊張を察してくれたのか、笑って頬をなでてくれる。




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