光る道
そして翌週、彼は海外へ行った。




一週間くらい顔を合わせない事は、これまでにもあった。


でも今は、寂しくて仕方ない。




 ヤバイ・・・



かなり好きになってるかも・・・





彼に出会う前は、一人でも生きていける、強い女だったはずなのに…





薫に会いたい、抱きしめてほしい、キスしたい。




時々そんな感情が、あふれてくる…





「何してんのかな… 薫…」




それに返事をするように、携帯が鳴った。




見ると薫からで、私はすぐにでた。




「もしもし、薫?」




「おう! でるの早いなー。 もしかして待ってた?」




いつもの、少しからかう様な、でも優しい声…




「別にー。近くに携帯あったから。」




本当は泣きそうなくらい嬉しいくせに、可愛くない私。




「元気か?」




彼の声が、私を素直にさせていく。




「うん、元気だよ。薫こそ大丈夫? 忙しい?」




それから最近の出来事なんかを、お互い話した。





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