光る道
つわり… 恥ずかしそうに、うつむく二人…




「もしかして… 奈々さん… で、井上さんが…」




私が少しずつ、確認するように話す。




「何? 何なの? 俺さっぱり分かんないんだけど!」




まだ理解できない薫が、口をはさむ。




「だからー。奈々さん妊娠したんでしょ? で、井上さんがお父さんになるんでしょ?」




「えぇーっっ!!」




私の言葉に、薫が一番反応して驚いた。






「いやー… 何か、そういう事になりまして…」




頭をかきながら、井上さんが照れ臭そうに話す。




それから、これまでの経緯を話してくれた。



実は前から、井上さんは奈々さんが好きだった事。

薫に振られた奈々さんも、優しく励ましてくれる井上さんにひかれて、付き合うようになった事。

年の差もあり、プロポーズを迷っていた時に奈々さんの妊娠が分かり、決心した事。






「びっくりしたー・・・ いつの間に・・・ でも、まあ、おめでとう!」





まだ信じられないという表情の薫が、そう言った。



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