光る道
それから数時間経った。
自分も寝ようと思ったけど、薫の事が気になって、軽くドアをノックした。
・・・・ 返事がない。寝てるのかな…
入るよぉ… と小さく声をかけ、中に入った。
静かな寝息で眠ってる。顔色もいい。 落ち着いたかな…
ベッドの側に膝をつき、改めて彼の顔を見る。
男の人に言うのも何だけど、きれいな顔…
肌も結構きれいだし、鼻もすっと高い。唇もぽちゃっとして、かわいい。顔が小さくて羨ましい…
そっと頬に触れると、彼が目を覚ました。
「あっ。ごめん。起こしちゃったね。」
慌てて手をひっこめた。
「ずっといたの?」
彼が私を見て言う。
「ううん。今のぞきに来ただけ。」
きれいな二重の目に茶色の瞳…
つい見とれてしまう。
「何じっと見てんの? 俺に惚れた?」
やんちゃな子供みたいな顔で笑う。
「なっ。何言ってんの? でも、それだけ話せれば大丈夫だね… 熱も下がったかな」
そう言って、彼のおでこに手を当てた。