光る道
「あっ、この曲好き!」




車の中に流れてたCDから、私の好きな曲が聞こえてきた。




私は子供の頃から音楽が好きで、車の中でも家の中でも、好きな曲が流れると自然に口ずさんでしまう。





「前から思ってたけど… お前、結構歌うまいよな。」



薫が前を見ながら言う。




「…そうかなぁー…」




照れ臭くて、外を見る。




「今度レコーディングする時、バックコーラスやってくれよ。」




「コーラス? バイト代くれる?」




冗談まじりに、笑って返した。




「あぁ、いいよ。…そうだな… 俺のキス100回ってのは、どう?」



私を見て、ニッと笑う。





「うーん… 何か美味しいものがいい! ケーキとか。」




「えー… 俺… ケーキに負けるのかよ…」




チラッと私を見て、フンッと前を見る。




いじける彼を見て、また笑ってしまった…





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