光る道
「彼女ができたら連れて来いって、言ってたんだけど。 『ここに連れて来るのは、本気で惚れた人だけだ』って、誰も来る気配なくて…
で、初めて連れて来たのが、君。」




マスターの話しに、ますます照れ臭くなってしまう…



私が彼を変えたなんて自覚ないし、むしろ私の方が、変えてもらった。




でも薫を昔から知ってる人にそう言ってもらえると、やっぱり嬉しい…







「なーに話しこんでるんだよ! 二人で。」



薫が戻ってきた。




「彼女、口説いてた。俺に乗りかえてくれないかなーって。」



マスターがニヤッと笑う。



「やっぱりなー。マスターの好みだと思ったんだよ。 でも絶対ダメだから!」



「ハイハイ… 分かってますよ!」





マスターは本気じゃないし、薫も分かってて返してる。





そしていつの間にか、共通の趣味の話で盛り上がってる。





楽しそうに話す二人を見て、男の友情というか、仲の良さというか、そんなのを感じた。





また薫の新しい一面を見た気がして、嬉しくなった…





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