光る道
「でも最近思ったんだ。今の生活がもう、結婚してるのと同じじゃないかって。

大事な人が側に居てくれて、毎日の生活があって…

この積み重ねが、夫婦になっていく事じゃないのかな…

お前となら、やっていけるんじゃないかって。
そう思ったら、気負いがなくなった。」




私を見て微笑んだ後、ちょっと真剣な顔になった。




「でも今のままじゃいけない事は、お前に気を使わせてる事。

写真の事とかもあったし…

それならちゃんと、奥さんになってもらった方がいい。

そしたら、堂々と手をつないで、外を歩けるんじゃないかって思った。」





私との事、こんなに真剣に考えてくれてたんだ…




何か言わなくちゃと思うけど、うまく言葉が出てこない。





「奥さんになったとしても、今まで以上に頑張らなくていいからな。 俺は、今すごく楽しくて、幸せだから。」




そう言って、ニッコリ笑う。




やっぱりダメだ…



涙が、止まらない…




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