光る道
…ふっと意識が戻ってきた。



パッと目を開け、周りを見渡す。



私の寝てるソファーに寄り掛かり、薫がビールを飲みながらTVを見てる。



起き上がると自分に毛布が、かかってる事に気付いた。



「おっ、起きたな、酔っ払い!」


彼が笑ってる。




「えーっと…」



断片的な記憶をつなぐ…



ソファーに寝た事は覚えてる。薫が「寝るな」と言うのを無視して…




「あー… ごめん… ここで寝ちゃったんだ・・・」


「水でも飲む? 夕希。」


彼が私の名前を言った。



「はっ? 夕希?」



「お前が名前で呼べって言ったんだぜ。 覚えてないの?」




記憶をたどるが… 出てこない…




「ごめん。覚えてない…」


「ひっでーな。俺にあんな事しといて。」



ニヤニヤしながら近付き、ペットボトルのキャップをゆるめて、渡してくれる。


「えっ!! あたし何したの?!」



慌てて尋ねる私に、



「内緒♪」


と意味深に笑う。



やばい・・・ 何したんだろ・・・
< 26 / 228 >

この作品をシェア

pagetop