光る道
「相沢さんに、用があるそうですよ。」




他のスタッフに声をかけられ、その子が見てる方へ、私も視線を向けた。



立っていたのは、水谷くんだった。



「さっきは突然すいませんでした。予定の人が急に来れなくなって、あせっちゃって…。 でも本当に助かりました。ありがとうございました。」



そう言って、ジュースを差し出した。



「これ、お礼です。みなさんでどうぞ!! それから…」



ポケットから折りたたんだ紙を出し、私に渡した。



「本田さんのサインです。もう一人の方は、その場でもらってたんですけど、あなたはすぐ帰られたから…。 本田さんが平等にあなたにもって。」




私がその紙を受け取り、ジュースのお礼を言うと、彼は笑顔で帰っていった。




みんなにジュースを渡し、紙をそっと開く。




『今日終わるの、一時頃だろ? 俺もその頃だと思うから、一緒に帰ろう。 終わったら電話して。』


という文章と携帯番号。



サインじゃないじゃん。でも…



気付いてたんだ…
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