光る道
「久々って… 大丈夫?」


私が笑いながら言う。



「失礼だな! これでも国際ライセンス持ってるんだぜ!!」



そう言いながら、ゆっくり走りだした。



ほんとだ… 上手い。



加速も減速もスムーズで、体が揺れる事がない。



すごく快適・・・



「自分の車の助手席に乗るなんて初めて。 何か不思議な気分…」



流れる景色を見ながら、私がつぶやいた。



「彼氏に運転してもらった事とかないの?」



薫が前を見ながら聞く。



「ないよ。ていうか彼氏いないし。」



「はははっ! 彼氏いたら、他の男と同居したりしないか!」



と、豪快に笑う。



でもその笑顔が… 


何か…         

ホッとして…


心があったかくなる…




「ねぇ。撮影の時、私のこと気付いてたの?」



気になってた事を聞いてみた。



「あぁ。エレベーターの前で、俺に見とれて、ボーッと立ってたろ?」



「見とれてません!!」



ムキになる私を見て、おもしろそうに笑う。


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