光る道
やっと朝がきた…




内科の患者さんは、薬を使って、落ち着いた。




次の勤務者に引継ぎ、ボーッと座ってると、涼子が声をかけてくる。



「お疲れ! 大変だったね。」



「うーん。さすがに疲れたよ。」



「ところでさ、あんた住むとこ見つかった?」



「あー…。まだ。」




そうだ。その問題があった。




今住んでるアパートが取り壊される事になり、出なくてはならなかった。


でもまだ、引っ越し先が決まっていない…




「昨日さ、実家の母親から連絡あって、知り合いの人が部屋借りてくれる人、探してるらしいよ。夕希にどうかって、言ってきたんだけど。」





石橋涼子は、看護学生の頃からの付き合いで、お母さんとも面識があった。
彼女は私と違って20代で結婚し、子供が二人いる。

私の事、気に掛けて話してくれてたんだ…




どうしよう… 


でもタイムリミットは近づいている。



ボーッとして、頭の中がうまく回らない。





「とりあえず、行ってみようかな…。」




気付いたら、そう返事をしていた。 



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