光る道
その時、フッと体が温かくなった。




気が付いたら、彼に抱きしめられていた…




「わかった… わかったから、落ち着け…」




そう言って、私の頭をなでてくれる。



ヤバイ・・・


泣きそう・・・・





「ごめん、興奮しすぎちゃったね…」




そう言って、私から離れた。




「強いな… お前。」



彼に見つめられ、思わず目をそらしてしまう…




「そんな事ないよ。…でも… 今までもいろんな事あって、必死に乗り越えてきたから。 自然に強くなったのかもしれない…。
もともと、気の強い女だからね! ははは…」




無理して笑ったが、説得力ない・・・・




「やっぱ、そんなに強くないかな… いつも自分を奮い立たせて、がんばってる。
ほんとは泣き虫だろ?」




そう言って、薫は大きな手で、私の頬に触れた。




どうして… 


そんなに分かっちゃうの?…




我慢、出来なくなるじゃない・・・・



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