光る道
「そうか。なるべく散らかさないようにするから。」



「大丈夫よ。せっかくのお誕生日なんだから、楽しんで。」




「ひゅー♪ 何か会話が夫婦っぽいー!
でも、こんなに綺麗な人だったとはねー…
どうりで薫が…」



「ちょっ!! やめろって言ってんだろ!」



からかう様に言う達也さんを、薫があせって止める。



綺麗って… 何か照れ臭い…




「私、仕事に行く準備するね。」



「あっ、うん。」



彼がホッとした顔をする。





仕事の準備をして、部屋を出る。




台所やリビングは、誕生会の準備で賑わってる。




「あっ。もう行くの? 仕事がんばってねー!」



達也さんに声をかけられる。



「あっ、はい。あのー お誕生日おめでとうございます。」



「ありがとー!」



どこまでも明るい返事に、みんな一斉に笑った。





でも、そんな楽しい雰囲気の中、一人笑ってない人がいた。




奈々さんが私を見る目は…


鋭く、冷たい。




女が女を冷ややかに見る…


理由は、なんとなく分かる気がした・・・     



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